子どもの床矯正とは?適応年齢やメリット・デメリット
▼目次
子どもの歯並びが気になり始めたとき、「床矯正(しょうきょうせい)」という言葉を目にすることがあります。床矯正とは、取り外し可能な装置を使って、顎の成長を促しながら歯が正しい位置に並ぶスペースを確保していく矯正方法です。ワイヤーを用いた矯正よりも早い段階から始められることが多く、特に成長期の子どもに提案されることがあります。今回は子どもの床矯正とは何か、適応年齢やメリット・デメリットについて、那珂市の歯医者 吉川歯科医院が解説します。
1. 子どもの床矯正とは?装置の仕組みと治療の流れ
床矯正とは、顎の骨を広げて歯が並ぶスペースを確保することを目的とした、子ども向けの矯正方法です。
①顎の成長を利用した矯正方法
床矯正は、成長段階にある子どもの顎の骨を横方向に広げることで、歯が正しい位置に並ぶスペースをつくる治療法です。固定式のワイヤー矯正とは異なり、成長を利用して行うのが特徴です。
➁取り外し可能な装置を使用
使用する装置は「床装置(しょうそうち)」と呼ばれ、プラスチックと金属でできています。内部にあるネジを回して少しずつ装置を広げる仕組みになっており、食事や歯磨きの際には取り外すことができます。
➂通院頻度と調整のタイミング
治療中は月に1回程度の通院が一般的で、その際に歯科医師が装置の状態を確認し、必要に応じて調整を行います。自宅で保護者がネジを回して広げるケースもあります。
④装置の装着時間とルール
1日14時間以上の装着が推奨されることが多く、装着時間を守ることが治療効果につながります。特に夜間の使用が重要とされています。
⑤保定装置による仕上げ
矯正後は歯の位置を安定させるために「保定装置(リテーナー)」の使用が必要になります。これを怠ると、歯が元の位置に戻る「後戻り」が起こることがあります。
床矯正は、子どもの自然な成長を活かしながら行う治療法であり、取り外しが可能なため生活への負担も比較的少ないのが特徴です。
2. 子どもの床矯正の適応年齢
床矯正は成長段階にある子どもに適した治療法です。開始のタイミングは効果に関わるため、早めの相談が必要です。
①永久歯が生え始める5〜8歳が目安
最も一般的な開始時期は、前歯の永久歯が生え始める5〜8歳頃です。この時期は、顎の骨が柔らかく、拡大しやすい時期とされています。
➁顎の幅が狭い・歯が重なっている場合に適応
上下の顎の幅が狭い、歯の生えるスペースが明らかに不足している場合などが適応になります。見た目だけでなく、噛み合わせにも影響が出ることがあります。
➂顎の左右差や前後のズレが軽度の場合に有効
顎の位置のズレが軽度であれば、床矯正で改善できる可能性があります。ただし、重度の骨格的なズレには他の矯正方法が必要になるケースもあります。
④成長が落ち着く10歳以降は適応外になることも
10歳を過ぎると、顎の成長スピードが緩やかになり、拡大効果が得られにくくなることがあります。年齢が進むと、ワイヤー矯正を検討することもあります。
⑤歯科医師の診断が最優先
年齢だけでなく、口腔内の状態や生活習慣も考慮して総合的に判断されます。自己判断ではなく、早めに歯医者で相談することが重要です。
床矯正は成長期にこそ適した治療です。お子様の発育に合わせて適切な時期を逃さずに始めることが大切です。
3. 子どもの床矯正のメリット・デメリットとは
床矯正は成長期の子どもに適した矯正方法ですが、治療を始める前にメリットとデメリットの両面を理解することが重要です。以下に主なポイントを整理します。
<メリット>
①顎の成長を利用して歯が並ぶスペースを確保できる
床矯正では、成長中の顎を広げることで歯が正しい位置に並ぶためのスペースを確保できます。抜歯せずに済む可能性があるのも、この治療の大きなメリットです。
②装置を取り外せるため口腔ケアがしやすい
取り外し可能な床装置は、食事や歯磨きの際に外すことができ、歯の清掃性が保ちやすくなります。
③将来的に本格矯正を避けられる場合がある
早期に床矯正を行うことで、歯並びの状態が改善され、将来的にワイヤー矯正などの本格的な治療負担が軽減できる可能性があります。
<デメリット>
①決められた装着時間を守らないと効果が出にくい
床装置は1日14時間以上の装着が目安とされており、時間が不足すると治療の効果が出にくい場合があります。子どものやる気や家庭での管理が欠かせません。
②適応できる症例が限られている
床矯正は顎の成長を活かすため、軽度〜中等度の症例に適しています。重度の歯並びの乱れや骨格的な問題がある場合には、他の矯正法が推奨されることがあります。
床矯正を進める際には、メリットとデメリットを正しく理解し、歯科医師の指導のもとで計画的に取り組むことが大切です。
4. 那珂市の歯医者 吉川歯科医院の小児歯科・小児矯正
茨城県那珂市の歯医者 吉川歯科医院では、成長期を活かした「抜かずに治す」小児矯正に力を入れています。
以下のような特徴をもとに、一人ひとりに合った矯正治療をご提案しています。
<吉川歯科医院の小児矯正の特徴>
①歯を抜かずに治すことを重視
成長期の子どもは、顎の骨がまだ柔らかく変化しやすいため、永久歯がきれいに並ぶようスペースを確保することで、抜歯をせずに治療できる可能性が高まります。
②顎を広げて歯が並ぶスペースを確保
「アゴが小さいから歯並びが悪くなる」
そんな悩みに対し、当院では顎を適切に広げる治療(床矯正やマイオブレイスなど)を行うことで、自然な歯の萌出をサポートします。
③0歳からの歯並びサポート
当院では「小児矯正=永久歯が生えてから」とは考えず、乳歯列の時期からのケアを大切にしています。指しゃぶりや舌のクセなども含め、口腔機能の改善から始めます。
④取り外し可能な装置でストレス軽減
「床矯正」「プレオルソ」「マイオブレイス」など、取り外しができる装置を多く採用しています。装着のタイミングを調整しやすく、日常生活への負担軽減も期待できます。
⑤状態に応じてワイヤー矯正も対応
すべての症例で取り外し式装置が適応となるわけではありません。必要に応じて、固定式のワイヤー矯正も検討し、最適な治療法をご提案します。
お子さんの歯並びに少しでも気になる点があれば、お早めにご相談ください。早期のアプローチが、将来の選択肢を広げ、治療負担を軽減する第一歩となります。
那珂市・常陸太田市・東海村エリアで、お子さんの歯並びや噛み合わせに不安がある方、矯正治療を始めるタイミングに悩んでいる方も、どうぞお気軽にご相談ください。
お子さん一人ひとりの成長に寄り添いながら、最適な矯正プランをご提案いたします。
5. まとめ
床矯正は、成長期の子どもの顎の発育を活かし、将来的な歯並びの改善を目指す治療法です。5〜8歳頃から始められることが多く、取り外し可能な装置を用いることで日常生活への影響を抑えながら治療が行えます。一方で、装着時間の管理や保護者のサポートが不可欠であり、すべての症例に適応できるわけではありません。治療を検討する際は、メリットと注意点の両方を理解し、歯医者での早期相談が重要です。 子どもの床矯正についてお悩みの方は那珂市の歯医者 吉川歯科医院までお問い合わせください。
監修:吉川歯科医院 院長 吉川 一郎
〈経歴〉
- 昭和大学歯学部(現:昭和医科大学歯学部)卒業
〈所属学会〉
- 日本一般臨床医矯正研究会
- 日本臨床歯周病学会
- 近未来オステオインプラント学会
- 日本小児矯正研究会